ガラス磨き、うろこやウォータースポットの除去をベテラン業者はこうやっている

ガラス磨きにおける『うろこ』や『ウォータースポット』を除去する作業。簡単に取れるモノから頑固で取れないモノまで。プロのベテラン業者さんはどうやって作業しているのでしょうか?!バスや電車、銭湯の鏡などの車よりもさらに頑固なうろこをクリーニングしている専門業者さんの作業ノウハウと合わせて、最適な作業ノウハウと道具をご紹介したいと思います。

うろこが除去しにくい原因

ガラス面のうろこ/ウォータースポット、とても頑固にガラス面にこびり付いていて除去するのが困難ですよね。ガラス面には泥汚れや油膜などの汚れの種類もありますが、その中でもうろこは最も厄介です。では除去できない原因は何なのでしょうか?

うろこが除去しにくい原因の1つとして、こういう考え方もあります。『うろこが付いているガラスの問題』です。これはどういう事かと言いますと、『除去しにくい理由としてガラス自体の性質の違い』が関係しているという事です。同じ車、同じうろこでも付いているガラスの種類によって除去しやすい、除去しにくいという違いが出てきます。例えば一般的な乗用車ですとフロントガラスは軟らかい、サイドガラスは硬いという違いがあります。このガラス自体の硬度の違いでも、うろこの取れやすさは違います。『フロントはよく取れるけど、サイドとリアが取れにくい..。』というご経験はありませんか?フロントはサイドとリアに比べ、軟らかいので取れやすいのです。プロのカークリーニングとしては、フロントだけでなく全てのガラスのうろこを除去してこそ、プロの仕事といえます。このページはそんな除去しにくいサイドガラス、リアガラスを綺麗に早くする方法を掲載します。

フロントガラスのうろこ除去はコンパウンドを使え

フロントガラスのうろこ除去の正しい知識

車のフロントガラスは、リアガラスやサイドガラスに比べて柔らかくできています。その分、うろこやウォータースポットは除去しやすくはなっていますが、さの除去方法には注意が必要です。ガラスが柔らかいので、間違った作業方法でやってしまったらガラスが溶けてしまったり、表面に凸凹ができてしまったりするからです。これでは、いくらうろこが取れても車のフロントガラスが台無しです。プロの方ならお客様からクレームがきてしまうレベルです。

この理由から、液体のクリーナーでうろこを除去する方法はおすすめできません。液体クリーナーで除去する方法は、液体の酸の力で溶かしてうろこを除去しているからです。この酸の力は強力ではありますがガラスへの負担も大きく、ガラスのうろこの付着具合によって酸の溶かす力が働きすぎてしまう箇所が発生します。フロントガラス一面の中でも、うろこがびっしり付いている箇所、あまり付いていない箇所があります。しかし、液体クリーナーの酸の力はこれらを大まかなに溶かしていくため、散布し過ぎてしまった箇所はガラス面を溶してしまい表面を凸凹にしてしまいます。

フロントガラスには安心安全かつ強力なコンパウンドを使う

上記の理由から、フロントガラスのうろこ除去には液体クリーナーの酸の溶かす能力ではなく、安心安全な方法をプロは取っています。それには、液体ではなくコンパウンド(研磨剤)がやはり向いています。コンパウンドならフロントガラスのうろこの付着具合に合わせて微調整ができますので液体クリーナーのようにガラス面を溶かすリスクを軽減できます。

しかし、そこは厄介で除去するのが困難なガラスのうろこ、ウォータースポット。強力な洗浄力がある物を使いたくなりますよね。そこで、中古車業界のプロの方々のガラスのうろこ除去作業では、「安全でありながら強力なコンパウンド」が使われています。柔らかいフロントガラスを溶かさず凸凹にならないのに、頑固なうろこを簡単に除去できる強力コンパウンド。これがフロントガラスのうろこ除去方法の最善の策であり、プロの仕事です。

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リアガラスやサイドガラスのうろこが除去できない理由フロントより固く、うろこの除去が困難なリア、サイドガラス

リアガラス、サイドガラスはフロントガラスに比べてガラスが固くなっているので表面に付いているうろこやウォータースポットは除去しにくくなっています。フロントガラスのように強力なコンパウンドを手作業でやっても取れない事はないのですが、やはり固いガラスに付いたうろこは頑固で労力が必要になってきます。ですから、まずプロの方はフロントガラス同様に強力コンパウンドを使い手作業で作業していきます。それで除去できないようであれば、次の方法でうろこを除去しています。

  • リアガラスやサイドガラスのウォータースポットの除去はポリッシャーを使え

ポリッシャーを使ってガラスのうろこ除去

手作業では労力がかかる、もしくは除去できないリアガラスやサイドガラスのうろこの場合、プロの方々はポリッシャーを使いガラスを磨きうろこを除去しています。ポリッシャー磨き、そう聞けば車のボディーを磨くイメージですが、ポリッシャーの回転力はガラス面の頑固なうろこやウォータースポットの除去作業でも活躍します。

ここで注意しなければならないのが「ボディー磨き用バフでは磨いてはいけない事」です。車のボディーを磨くバフはあくまでボディー素材への研磨用に開発されたアイテムです。これをガラス面に使ってしまったら、バフ本来の能力が発揮されないばかりか、ガラスに傷がついたりコンパウンドを巻き込んでガラスが溶けてしまったり、リスクだらけの危険な作業になってしまいます。

ガラス磨き専用バフは80фのミニサイズ手作業では除去できない、ボディー磨き用バフでも磨けない、そんな時プロの方々が愛用しているのが「ガラス磨き専用バフ」です。これはガラスの素材を磨くために開発された特殊不織布素材でできたバフで、ガラス面にこびりついた頑固なうろこを剥ぎ取る事ができます。かなり強力なうろこ除去能力があります。それでいて、ボディー磨き用バフのようにガラス面に傷をつける事なく、安全に強力な除去能力を使えます。

そして、注目すべきがその大きさ。一般的なボディー磨き用バフが150фが主流なのに対して、このバフは80фの小型サイズ。小さな小型バフです。この小さなサイズ、実はガラスをポリッシャーで磨く上で大きなメリットがあります。車のガラスはボディーに比べて面積が小さく、細部までキレイに磨く繊細な磨きが要求されます。

ガラス磨き専用バフの使用方法はこれです

サイズが小さい事で、面積の狭いガラス面の隅々まで細かく磨けるのです。しかも、ボディー磨き用バフの150фで狭い面積のガラスを磨いたら力が均一に伝わらず、ムラだらけのポリッシングになってしまいがちです。そして、1番重要なのが周辺への気遣い。ガラスの周りには、モールやボディーの面で囲まれていますよね。この周辺にポリッシャーが当たってしまったり、誤って研磨してしまったりする危険性を無くすために、小型バフ、ミニマジックパットの間にシルバーのジョイントを挟んで距離を作り、周辺に害がないように工夫されているのです。

磨きやすいガラス面専用小型バフのウォータースポットの除去能力

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ガラスのうろこ除去作業の流れ

  • 1、フロントガラスは柔らかいので凸凹などのリスクを考えコンパウンドを使い手作業で作業する
  • 2、リアガラスやサイドガラスは固いので最初にコンパウンド+手作業でやってみる
  • 3、手作業で除去できなかったらポリッシャー+ガラス磨き用小型バフで確実に除去する
 

ガラスのうろこ除去作業に慣れている方は、この1〜3の流れをスピーディーにやっていきます。どの工程も強力にうろこを除去できますが、必ずガラスへのリスクを考慮して作業しているのが特徴です。プロであるからには車の価値を下げるような行為は絶対に避けなければなりません。そのためには、正しい知識、正しいアイテムで作業するのが鉄則です。

ガラスのうろこ除去作業の場合は、そもそも油膜よりも頑固なうろこを除去するわけですから、コンパウンドにしてもバフにしても強力さが必要なのは事実です。しかし、その強力なアイテムを選ぶ能力、使う能力、知識を養う能力がプロの資質です。例えば、ガラス面をボディー磨き用バフで磨いてうろこを除去している業者がいたら、それはおそらく質の悪い業者でしょう。

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